【応用、実践】ローリンガールをどう弾くか
anarchy430さんより動画お借りしました
こんにちはー
今回はリズムの話です。
ポップスやゲーム音楽を弾いている時
「この曲どう弾いても雰囲気が出ない・・・」
って思ったことないですか?
知っている限りの伴奏をしてもなんか物足りないかといって音を増やしても無理してるように聞こえる。もしかしたらリズムをうまく再現できてないからかもしれません。
今回は実際の曲を例にとり、即興演奏に於いて曲の特徴をどう表現するか、をやっていきます。
曲:ローリンガール(wowaka様 sm97114351)
※次では細かく見ていきますが、慣れてくると何度か曲を聴いた時点で特徴を掴み、実践に移すことが出来るようになります。色んなジャンルの曲を弾いて弾く練習をしてみてください。
この曲、ピアノで弾くにはなかなか難しいです。
特に即興で演奏するには他の曲と少し頭の使い方を変えなくてはなりません。
「弾いてみたいけどうまく弾けない理由」は
BPM:195で16ビートという、ピアノ奏者に馴染みのない速度のためだと考えられます。
しかし、8分で取ってしまうと曲の雰囲気が別物になり、コレジャナイ感に襲われます。
今回は3つの点を意識して見ていきます。
①各パートの目立つ部分をリズムとして捉える
②16ビートをどう表現するか
③音数を減らして最大の効果を
これらを意識して演奏してみます。
今のは少し遅めに弾いています。原曲テンポの場合、指がもつれる恐れがあります。実際に弾く場合はもう少し速度を落としても問題ないと思われます。
それでは先ほどの、3つの点について詳しく見ていきます。
①各パートの目立つ部分をリズムとして捉える
②16ビートをどう表現するか
③音数を減らして最大の効果を
①各パートの目立つ部分をリズムとして捉える
ドラム ピアノ メロディー
リズムというと低音楽器やドラムの印象がありますが、良く聞いてみると、ピアノのバッキングが重要なリズムを作っているのがわかります。リズムの特徴を掴むにはこういったドラム以外にも目を向けることが重要です。
②16ビートをどう表現するか
オクターブトレモロを使ってローリンガールを弾いてみます。
何か違和感がありませんか?
疾走感はありますが、16ビートとアクセントの位置が違うため何か引っかかる結果になってしまいました。
オクターブトレモロは万能ですが、それに頼ってしまうと別の時に対応できず、平べったい演奏になってしまいます。
では16分で刻めば良い、とも言えません。同音連打は負担となり、粒が揃いにくくなります。
しかし、連打しなくとも、別の音を無造作に並べて音の塊を作りながら、16ビートのアクセントを置いておけばそれっぽく聞こえます。
では、先ほどの演奏をスローで見てみます。
負担となる16分音符を左、右、左、右と移動させて、リズムを保っているのがわかると思います。
元の速さで見てみます。
③音数を減らして最大の効果を
効果のない無駄な音を入れるのは非効率です。
むしろ、「間」を作ることでアクセントが生じ、引き立つこともあります。ここでは16ビートの疾走感を守りながら音数(負担)を減らしていきます。
次は先ほどのスロー映像を
「16分音符ではないところ」に焦点を当ててみます。
同時に
「原曲のピアノパートがどこにあるか」も見てみます。
16ビートの曲だからと16分音符を詰めることは勧めません。
この曲の速度で16分音符を敷き詰めると、音の制御が難しくなり、倍音が響き、メロディーが聞こえづらくなります。
音数を少し減らし、アクセントで印象づけることで、残りの16ビートの部分がより引き立つように聞こえます。
先ほどの映像では、16分音符で弾く部分はたった半分です。
音を増やし、密度を濃くし過ぎると、ペダリングでのカバーも難しくなります。
おまけ
冒頭のグリッサンド
ドラムが入ってくるグリッサンドのところ
今の部分ですね。
白鍵を撫でるグリッサンドでも良いのですが、♯2であることと、それほど大規模でないので弾いてしまったほうがきれいに聞こえるのではないかと思います。
ではやってみます。
どうでしたか?
今回も漠然とした内容でしたが、ここまで視聴された方々、ありがとうございます。
今回も
「偉そうなこと言ってる割に、弾けてないじゃん」みたいな動画になってしまいましたが、練習してしまっては「即興演奏」にならないので、質に関してはすみませんがご理解を頂ければと思います。
今回の内容も
ただ鵜呑みにするのではなく、自分なりの解釈をもって他の曲への応用をはかってみてください。
「引出を増やす」という言葉がありますが、そのためには「聞いて試す」ことが重要かなと思います。
一応「講座」と銘打ってるので
「○○が弾きたい」とか
「○○について取り上げて」みたいなもの
その他感想などありましたらお願いします。
ご視聴有難うございました